21世紀のエネルギー地政学2011-06-18 01:59

21世紀のエネルギー地政学
副題 エネルギー世界の情勢とわが国の戦略
著者 十市勉
発行 産経新聞出版 2007-12-28 1刷
価格 1714+税 (ブックオフ 900)
ISBN978-4-86306-034-0

2007年の本だからまだ自民党時代、2008年の洞爺湖サミット前である。
アメリカがイラクの民主化に失敗し、EU がロシアの取り込みに失敗し、さらにアジアでの経済拡大が進み、「西側」から見ていよいよ石油・LNGの安定供給が不安になってきたとう状況を語っている。そして、その結論の一つとして原子力ルネッサンスに走っていこうとする意気込みが見られる。
確かに読んでいるうちに、電力源の原子力割合を高めなければとか思っちゃったりするのであるけれど、福島を見た後は原発がとてつもなく高コストになることを知っている。
考えようによっては、原子力ルネッサンスによる原発建設がまだあまり始まらない状態で、原子力の高コストを知ったのだから不適切な出費を抑える結果になったのかもしれない。
おもしろいことと言えば、6カ国協議がうまく進めば、そのまま東アジアのエネルギー会議に移行できるのではないかというところか。とにかく、近隣の国々とは資源争奪戦を繰り広げるよりも、同一の立場によるグループを形勢したほうがお得ということなのだろう。




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