図解太平洋戦争2013-08-11 22:38

副題 日本を変えた激動の一時代!
著者 後藤寿一
発行 西東社 2011-08-25
価格 720+税 (ブックオフ 450)
ISBN978-4-7916-1805-7

別に終戦記念日が近づいたからというわけではないけれど、時系列があやふやなので確認しようと思った。
ちゃんと日中戦争から始めている。また日本軍が行ったいくつもの虐殺にも言及している。外国に言われてどうこうというのではなく、武力に頼ることが大義名分通りにいかないことは教育の過程で知らなければならないのではないだろうか。
ミッドウェイ海戦にしてもインパール作戦にしてもエリートが画策したものであり、日本の「エリート」の質が垣間見られる。仮に成功していたら、ずさんさは真珠湾攻撃のときのように隠蔽されてしまっただろう。
敗北や失敗に関しては問題点が見つけやすい。せめてその問題点を後に伝える努力はしなければならいのではないだろうか。

ロックフェラーに翻弄される日本2013-06-19 23:23

ロックフェラーに翻弄される日本
著者 板垣英憲
発行 サンガ 2007-11-20 第1刷
価格 760+税 (ブックオフ 250)
ISBN978-4-901679-58-9

記者の聞き伝えをどこまで信じるかという問題はあるにせよ、事実だとしたら少々怖い。
日本の金融自由化が、日本の貿易黒字を先勝国アメリカに還流させるためのシステムだったと読み取れる。やっぱり第二次大戦のツケはまだまだ払いきっていないということなのか。
また、IMFや世界銀行は、国際金融資本のコントロール配下にあり、新興国等に自分たちのルールを植え付け、その上で利子を吸い取っていく高利貸しと考えればいいということなのか。
国際金融資本は表でいろいろ演出し、裏でガッポリ稼いでいるという印象がぼんやりあったが、裏塗りされた感じ。

ヒトラーの経済政策2013-06-16 23:51

ヒトラーの経済政策
副題 世界恐慌からの奇跡的な復興
著者 武田知弘
発行 祥伝社 2009-04-05 初版第1刷 2009-04-25 第2刷
価格 780+税 (古本市場 200)
ISBN978-4-396-11151-9

シャハトのハイパーインフレを防ぎながらの金融緩和・公共事業費捻出やナチスの労働者福祉策が書かれている。しかしそれもヒトラーの強権がバックにあったわけだし、ユダヤ人は一方的に不利益を被っていたはずである。
それにしても窮地にあるときは強権による改革も功を奏すると考えられないこともない。
よくわからないのは経済的に成功し、国民の圧倒的な支持を受けた政権がなんで、その国民からみても身の毛がよだつユダヤ人の虐殺にまで達してしまうのか。ユダヤ人からは経済的価値をすべて奪い取ったのだから、経済的な「うらみ」のようなものがあったとしてもそれが収容所とか虐殺とかにつながる理由が、やはりわからない。
少なくとも、人気がありすぎる政権は暴走すると止まらないというこを忘れてはならない。
ちなみにアメリカの第二次大戦への参戦理由を、自国に蓄積された金を背景にした金本位制の維持のためとするのは少々違っている気がする。そのころできつつあったドイツブロック、ソビエトブロック、日本ブロックの排除を狙い、まず枢軸国から叩こうとしたというところか。

悲劇の少女アンネ2013-04-03 23:22

悲劇の少女アンネ
著者 シュナーベル 訳 久米穣
発行 偕成社 1968-12 初版1刷 2011-06 改訂2版39刷
価格 1200+税
ISBN978-4-03-711330-8

子供向けに編集された訳書。
実際に読んだ者からすると、なんでユダヤ人が迫害されるのか最後までわからないらしい。大人でもよくは分からないのだからやむを得ないとは思うが。
思考、感情の変性は長い時間がかかるが、やがて遠くの人間からすると異常としか思えないものになってしまうことがあるのだと思う。
新宿あたりでヘイトスピーチを振り撒いている若者が同じような過ちに突き進まないことを祈る。

TPP亡国論2013-03-08 07:00

TPP亡国論
著者 中野剛志
発行 集英社 2011-03-22 1刷 2011-11-12 6刷
価格 760+税 (ブックオフ 105)
ISBN978-4-08-720584-8

現在のアベノミクスにつながる論調。デフレの解消と管理貿易をベースとしていると思われる。
やや批判的には読んでいたものの、農業安全保障の部分では妙に同調してしまった。穀物自給率やF1種子の問題は、やはり自分たちが氷上の上に住んでいると認識せざるをえない。
環境変動のリスクを考えれば、食料供給基盤の重要性は石油やレアアースの比ではない。スマホがなくても生きていけるが、食べ物がなくては話がはじまらない。震災前に書かれたことを考慮してもエネルギー問題よりも食料問題が重要であることを思い起こさせる。市場に大量に余った食料をどう利用するかも含めて。




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