眠りにつく太陽2011-12-01 22:24

眠りにつく太陽
副題 地球は寒冷化する
著者 桜井邦朋
発行 祥伝社 2010-10-10 初版第1刷
価格 740+税 (レイナース 250)
ISBN978-4-396-11215-8

太陽の黒点数で測った太陽活動と地球の気温が関係するという説。
黒点の周期は2011年11月現在では無事に極大に向かっているようだが、2010年時点ではまだまだ低調でその状態で執筆されたらしい。
ただ、示される資料を見ると黒点数と地球の気温が関係しているようにも見える。著者が言うには太陽活動が低調になると地球への宇宙線が多くなり、宇宙線が多くなると雲が多くできてそれが太陽光を反射すると述べている。ただ、その説明の中で宇宙線と雲の量の相関を表す資料が示されていない。
プレートテクトニクス発表の時のこと考えれば原因の説明なんかより、実際に見られる現象を重視なければならないとは思うが、やはり著者の説明では弱い気がする。
太陽黒点と地震の発生に相関があるという記事も見られるので、あまり先入観をもたないで今後の推移を見守ろう。
参考 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E9%BB%92%E7%82%B9#.E5.A4.AA.E9.99.BD.E9.BB.92.E7.82.B9.E3.81.A8.E5.9C.B0.E9.9C.87.E3.81.AE.E7.99.BA.E7.94.9F

マンガでわかるエネルギーのしくみ2011-11-10 00:46

マンガでわかるエネルギーのしくみ
監修者 飯田哲也 マンガ 二尋鴇彦・サイドランチ
発行 池田書店 2011-09-29
価格 1500+税
ISBN978-4-262-15407-7

脱原発を含め、自然エネルギーに移行するための技術・政策の解説書。
「グリッドパリティ」という言葉はこの本で知ったが、既存電力コストと自然エネルギーのコストが同じになる点らしい。少なくとも福島の事故で原発のコストは急上昇したはずだから、グリッドパリティはだいぶ近いのではないかと思う。
ただ、国別の状況を見ると太陽電池生産や風力発電量のトップを行ってるのが中国だと書いてあったのでびっくり。太陽電池なんて日本のお家芸だと思ってたのについ最近抜かれたらしい。やっぱり日本の電力システムとかは相当硬直していて、置かれている状況が見えていないのかも。
少し前まで「グリーン電力基金」というのに参加してたけど、あれも「焼け石に水」というよりは、単に電力会社のグリーンパフォーマンスに協力していただけのように感じるきょうこのごろ。もうすこしラジカルなことをしなきゃだめなのかも。

Newton 2011-10号2011-09-11 13:10

Newton 2011-10号
発行 ニュートンプレス 2011-10-07
価格 1000
雑誌 07047-10

今、たまに話題になる太陽活動の低下について書かれている。
結局のところ現在の太陽活動の低下が地球環境にどうはたらくのかは明確に書かれていないが(書かれていたらそれはそれで問題だが)、逆に地球環境が地磁気や大気により何重にも防御されていることに気づかされた。
# 直接は関係ないことだけど、そんな大切に守られている地球環境の中でわざわざ放射性物質を大量生産するような行為はしないほうがいいじゃないかとも思った。

かがくる 改訂版 創刊号2011-07-09 09:12

発行 朝日新聞出版 2011-04-03
価格 290
雑誌20761-4/3

小金井の「おみやげ」に買ってきた。発行日からだいぶ経ってるけど大量に置いてあった。
数年前に出てた「かがくる」を再構成したものであるようだ。
下の子にベネッセの「かがく組」をとったら上の子やつと内容が同じだったので、なにか違うものを探していたのだけれどこれにしようかな?

21世紀のエネルギー地政学2011-06-18 01:59

21世紀のエネルギー地政学
副題 エネルギー世界の情勢とわが国の戦略
著者 十市勉
発行 産経新聞出版 2007-12-28 1刷
価格 1714+税 (ブックオフ 900)
ISBN978-4-86306-034-0

2007年の本だからまだ自民党時代、2008年の洞爺湖サミット前である。
アメリカがイラクの民主化に失敗し、EU がロシアの取り込みに失敗し、さらにアジアでの経済拡大が進み、「西側」から見ていよいよ石油・LNGの安定供給が不安になってきたとう状況を語っている。そして、その結論の一つとして原子力ルネッサンスに走っていこうとする意気込みが見られる。
確かに読んでいるうちに、電力源の原子力割合を高めなければとか思っちゃったりするのであるけれど、福島を見た後は原発がとてつもなく高コストになることを知っている。
考えようによっては、原子力ルネッサンスによる原発建設がまだあまり始まらない状態で、原子力の高コストを知ったのだから不適切な出費を抑える結果になったのかもしれない。
おもしろいことと言えば、6カ国協議がうまく進めば、そのまま東アジアのエネルギー会議に移行できるのではないかというところか。とにかく、近隣の国々とは資源争奪戦を繰り広げるよりも、同一の立場によるグループを形勢したほうがお得ということなのだろう。




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