台風商会のたまに読書、いやAI

副題 究極のコンピュータは意識をもつか
著者 茂木健一郎、田谷文彦
発行 講談社 2003-05-20 第1刷
価格 860+税 (ブックオフ 105)
ISBN4-06-257412-8

少し古いけど、この本でもニューラルネットワークがパターン認識しかできないのはおかしいというようなニュアンスが書かれている。

僕としては、多数のニューロンのシグナルが粘り気のある流体のような動きをし、それが水路を巡るうちに作る渦のようなものが、リズム、想起、試行錯誤のような時間・繰り返しを伴う精神現象になるのではないかと考える。水で川が流れを変えるように、その水路自体も多数のシグナルが徐々に築き上げたものと考える。その水路がプログラムにあたり、初期条件がハードウェアにあたる。コンピュータのメモリをダンプしたところでそれがどのようなプログラムを動かしていたかはなかなかわからないのと同様、ニューロンレベルを観察してもそれが何をしているかのあまりわからないのだと思う。ベースとなるニューラルネットワークにいろいろな初期条件を付け、いろいろなプログラムを動かしてみないことには、ニューラルネットワークの可能性とか脳の働きとかはわかってこないのだと思う。