金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った2013-07-01 00:33

金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った
著者 安部芳裕
発行 徳間書店 2008-09-30 初版 2008-10-15 2刷
価格 648+税 (エーツー 105)
ISBN978-4-19-906038-0

はじめはお金に関するまじめな独自の考察なのだけれど、途中からやっぱり「ユダヤ陰謀論」的な話になっている。理由付けがほとんどノストラダムスの大予言レベル。
世界経済には国際金融資本が暗躍していてその中にユダヤ系の人もいるかもしれないけれど、その計画がいつも成功しているわけではないし、人の心は移ろうもの。イラク戦争を見ればわかるよね。
物事の原因を単純化したがるのは人の性質かもしれないけれど、そればかりしてるとタブロイドになるだけ。

甘いものは脳に悪い2012-07-10 00:31

甘いものは脳に悪い
副題 すぐに成果が出る食の新常識
著者 笠井奈津子
発行 幻冬舎 2011-09-30 第1刷 2011-11-10 第5刷
価格 740+税 (ブックオフ 200)
ISBN978-4-344-98230-7

自分自身甘いものをよく食べるので読んでみることにした。
たぶん、実践して悪影響が出るようなことは書いてないんだと思うのだけれど、根拠がないことがずらずら書かれているようで途中から真面目に読めなくなった。

血糖値とインシュリンの分泌は摂取量や個人差があり、一概に「こうなる」とはいえないと思うのだけれど(自分では甘いもの結構効果あるし)。
酵素を食べろと言うけれど「酵素栄養学」は現在はほぼ根拠なしということになっていたと思う。
あと理由付けに社会的に偉い誰々が言ったからというのではちょっとねぇ。

科学の扉をノックする2012-04-22 06:07

科学の扉をノックする
著者 小川洋子
発行 集英社 2011-03-25 第1刷
価格 457+税 (ブックオフ 300)
ISBN978-4-08-746674-4

取材順に書かれているのか、最初のほうは趣旨がよくわからない。科学解説にしては浅過ぎ。
あとがきに「自分が本当につたえたいのは、その研究に打ち込む人間の姿なのだ」と書いてあるけどはじめからそうしてくれたほうがよかったと思う。
粘菌の話はおもしろかった。

脳と心の量子論2011-07-23 03:02

脳と心の量子論
副題 場の量子論が解きあかす心の姿
著者 治部眞里、保江邦夫
発行 講談社 1998-05-20 第1刷
価格 940+税 (古本市場 105)
ISBN4-06-257216-8

結論を先に持ってきて「心とは、記憶を蓄えた脳組織から絶え間なく生み出される光量子(フォトン)の凝集体であり、場の量子論によって記述されるその物理的運動が意識である」と述べている。
その説明を冒険物語的に書いてあるのだけれど、わかりやすくしようとする意図は理解できるが、実証済みのところと著者らの仮説の区別がつきににくやや読みにくい。
いろいろなニューラルネットワークが試行されていても、自我とか意識とかが何かと問われるとマクロレベルの回路的説明とは別の説明が欲しくなるのは、少なくとも現在の状況ではしょうがないと思う。
ただ、記憶を凝集体に起因するとすると、それらは結構早いレベルで新陳代謝されると思うので何らかの方法でコピーしなくちゃいけなくなると思うし、脳全体に広がる場が意識だとすると、その中の構成物質の量が多すぎて簡単には「記述」できない気がする。
将来、自我とか意識とかが回路レベルとは別のレベルでの説明を必要とすることがあるかもしれないが、やはり現在はまだ何もわかっていないと言う状態だと思う。




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