脳と性と能力2012-03-03 23:02

脳と性と能力
著者 カトリーヌ・ヴィダル, ドロテ・ブノワ=ブロウエズ 金子ゆき子訳
発行 集英社 2007-06-20 第1刷
価格 680+税
ISBN978-4-08-720396-7

フランスの神経科医、ジャーナリストによる大脳の性差の定説に対する批判。
よく、男は空間認識が得意で、女は言語能力が発達しているというが、それは遺伝レベルの話ではなく、学習によるものだと力説している。
確かに大脳皮質のような新しい時代に登場してきた臓器が性により相違がある必然性はないように思われる。眼球と同じようなものかと。
論題は性差についてだけれど、もっと重大なことを言っている。現在の神経科学や大脳生理学(者)は「発見したこと以上のことを言っている」可能性が大きいといういうことである。骨相学を今の時代に科学と思っている人はいないけれど、現在の神経科学や大脳生理学も、実験の方法や論証に問題があり、骨相学と大して変わらないのではないかということである。
MRIは便利な道具だけれど脳のすべてを語っているわけではない。解釈はいかようにもできる。注意しなければ。

第34回千葉県民マラソン2012-03-04 23:24

第34回千葉県民マラソン
名称が少々県民限定のように聞こえるけど誰が参加してもいい大会。
道は平坦だけど、折り返しが多いので何回も「まだまだ」という気持ちになるのが少々辛い。晴れてれば富士山も見えたのだろうけど、曇り空だった。雨でないだけ感謝というところ。
フルと違って最後の 1km ぐらいはやっぱスパートかけるのね。(汗)

ここでもらったパンフレットで「アクアラインマラソン」を知った。海一面のところを走るなんておもしろそう。
http://www.chiba-aqua-run.com/2012/

輪るピングドラム (下)2012-03-09 01:09

輪るピングドラム (下)
著者 幾原邦彦 高橋慶
発行 幻冬舎コミックス 2012-02-29 第1刷
価格 1400+税
ISBN978-4-344-82409-6

目が離せないって感じで読んでしまった。
欧米の SF だと最後のほうで著者の考える世界モデルのようなものが見えてくるのだけれど、ウテナ同様どういうセントラルドグマなのかやはり不明。
というより、そういう見方ではなく、登場人物の感覚を味わえということなのかも。
# はっきりわからない分、後を引く。

浜村渚の計算ノート2012-03-25 00:57

浜村渚の計算ノート
著者 青柳碧人
発行 講談社 2011-06-15 第1刷 2012-02-01 第6刷
価格 581+税
ISBN978-4-06-276981-5

数学はネタとして使われているだけで、それほどトリックめいたものはない。
しかし登場してくる数学テロじゃないけど、最近の理数嫌いって深刻かも。
本屋行っても科学系のコーナー自体がなかったりするし。

“文学少女”と死にたがりの道化2012-03-25 01:11

“文学少女”と死にたがりの道化
著者 野村美月
発行 エンターブレイン 2006-05-10 初版 2009-05-25 第22刷
価格 560+税 (150 古本市場)
ISBN4-7577-2806-9

いきなりビックリした。イラストのイメージとは違いすごくドロドロしてる。
裏表紙には「学園コメディ」と書いてあるのに。
だけど伏線が精密で、回収されたときのしっくり感がある。ライトノベルらしく御都合主義の展開もあるけど、一気に読まずにはいられなくなる。
ちなみに「人間失格」がモチーフ。
(このシリーズ、なんで今まで知らなかったんだ?)




# "molt" ←ぜんぜん更新してない