カオスってなんだろぅ ― 2010-04-13 01:15
副題 予測できないカオスを予測する
著者 伊東 敬祐
発行 ダイヤモンド社 1993-03-18 初版
価格 1,400 (ブックオフで 105)
ISBN4-478-83006-1
大学の一室での会話により進行する。関西弁による会話の記述のうまい下手は別にして、会話調でなければならない理由はよく分からないことも述べているため。
第4章カオス工学で述べられているニューラルネットの記述はなかなか面白かった。単なるニューラルネット(固定的なアトラクターを持つ場合)は固定的なパタン認識しかできないが、素子のエネルギーの状態が確率的な変動をすると(いくつかのアトラクターを持つと)いろいろな見方をするニューラルネットになるのではないか、というようなことを述べているのだと思う。
生物、生物進化、神経系というようなものはカオスやフラクタルと何らかのつながりがあると思われる。さらにそれを生み出した地球環境もカオスやフラクタルとつながりがあり、もしかすると宇宙自体もそうなのかも。新しい数学ができれば解決するのか?この手の議論が会話型になるのは分かる気がする。
著者 伊東 敬祐
発行 ダイヤモンド社 1993-03-18 初版
価格 1,400 (ブックオフで 105)
ISBN4-478-83006-1
大学の一室での会話により進行する。関西弁による会話の記述のうまい下手は別にして、会話調でなければならない理由はよく分からないことも述べているため。
第4章カオス工学で述べられているニューラルネットの記述はなかなか面白かった。単なるニューラルネット(固定的なアトラクターを持つ場合)は固定的なパタン認識しかできないが、素子のエネルギーの状態が確率的な変動をすると(いくつかのアトラクターを持つと)いろいろな見方をするニューラルネットになるのではないか、というようなことを述べているのだと思う。
生物、生物進化、神経系というようなものはカオスやフラクタルと何らかのつながりがあると思われる。さらにそれを生み出した地球環境もカオスやフラクタルとつながりがあり、もしかすると宇宙自体もそうなのかも。新しい数学ができれば解決するのか?この手の議論が会話型になるのは分かる気がする。
フォン・ノイマンの生涯 ― 2010-04-02 02:45
著者 ノーマン・マクレイ 渡辺 正、芦田 みどり訳
発行 朝日新聞社 1998-09-25 第1刷 2001-12-15 第4刷
価格 1,900+税 (マーケットプレイスで 977)
ISBN4-02-259710-0
京都に原爆を投下しようとし、核兵器開発の放射線が原因と思われるガンで死んだフォン・ノイマンがどんな人物か知りたかった。もちろん、ノイマンアーキテクチャの考案者であることは分かっているが。
この本ではノイマンが天才にしては「気さく」であると描かれている。少々意外。また、著者は少々日本びいきである。そのためか、原爆の日本への投下のノイマンの関与はあまり詳しく書かれていないように感じられる。
やはり、日本の敗戦は「ノイマンの爆縮レンズ」を用いたプルトニウム型原爆(長崎型)を試すまで延期させられたと思わせる流れが感じられる。もちろん、プルトニウムは日本を破壊するのが目的ではなくソ連に対する核抑止力を形成するのが目的である。いやな言い方ではあるが長崎はモルモットとして使われた可能性が大きい(もちろん、そんな直接的な表現は本書には書かれていないが)。
冷戦の形成に関してノイマンが理論的裏付けをしているように感じさせる記述がいろいろなところに見られる。ゲームの理論の研究がそうさせたのか?純粋な科学にも、現実のパワーゲームにも参加したということで、将来はギリシャの哲学者達と並べられることになるのかもしれない。
もちろん、本書は原爆はノイマンが通り過ぎていった一分野としてしか書かれていない。ほかの分野の記述で意外だったのはコンピュータに対する考え方である。ノイマンはマッカローとピッツによる神経モデルを知っていた。そしてニューロコンピュータのようなものを目指していたと思われる。しかし、現実の電子部品達を見て、現実的なアーキテクチャを設計し、順次処理のノイマンアーキテクチャを発表し続けたようである。もし高速計算にしか興味がなければセルオートマトンに凝ったりしなかったろう。
あと、気象に対する見方が大胆である。近未来に制御可能であると思っていたのだから。おそらくノイマンはカオスやフラクタルについてはまだ気づいておらず、量子現象によらなくても予測が困難なことがあるということがわからなかったのではないか。
しかしノイマンがカオスやフラクタルに気づいていたら、さらに発展させてそれらと神経モデルや生命現象の関連を浮き彫りにさせていたかもしれない。カオスやフラクタルと生命現象がなんらかのつながりがあるような気はしても、ぼやけていていてなかなか見えてこない。そういうところにノイマン級の天才が現れることを望む。でもできたらその天才は兵器開発には関わらないで欲しい。いろいろな意味で。
発行 朝日新聞社 1998-09-25 第1刷 2001-12-15 第4刷
価格 1,900+税 (マーケットプレイスで 977)
ISBN4-02-259710-0
京都に原爆を投下しようとし、核兵器開発の放射線が原因と思われるガンで死んだフォン・ノイマンがどんな人物か知りたかった。もちろん、ノイマンアーキテクチャの考案者であることは分かっているが。
この本ではノイマンが天才にしては「気さく」であると描かれている。少々意外。また、著者は少々日本びいきである。そのためか、原爆の日本への投下のノイマンの関与はあまり詳しく書かれていないように感じられる。
やはり、日本の敗戦は「ノイマンの爆縮レンズ」を用いたプルトニウム型原爆(長崎型)を試すまで延期させられたと思わせる流れが感じられる。もちろん、プルトニウムは日本を破壊するのが目的ではなくソ連に対する核抑止力を形成するのが目的である。いやな言い方ではあるが長崎はモルモットとして使われた可能性が大きい(もちろん、そんな直接的な表現は本書には書かれていないが)。
冷戦の形成に関してノイマンが理論的裏付けをしているように感じさせる記述がいろいろなところに見られる。ゲームの理論の研究がそうさせたのか?純粋な科学にも、現実のパワーゲームにも参加したということで、将来はギリシャの哲学者達と並べられることになるのかもしれない。
もちろん、本書は原爆はノイマンが通り過ぎていった一分野としてしか書かれていない。ほかの分野の記述で意外だったのはコンピュータに対する考え方である。ノイマンはマッカローとピッツによる神経モデルを知っていた。そしてニューロコンピュータのようなものを目指していたと思われる。しかし、現実の電子部品達を見て、現実的なアーキテクチャを設計し、順次処理のノイマンアーキテクチャを発表し続けたようである。もし高速計算にしか興味がなければセルオートマトンに凝ったりしなかったろう。
あと、気象に対する見方が大胆である。近未来に制御可能であると思っていたのだから。おそらくノイマンはカオスやフラクタルについてはまだ気づいておらず、量子現象によらなくても予測が困難なことがあるということがわからなかったのではないか。
しかしノイマンがカオスやフラクタルに気づいていたら、さらに発展させてそれらと神経モデルや生命現象の関連を浮き彫りにさせていたかもしれない。カオスやフラクタルと生命現象がなんらかのつながりがあるような気はしても、ぼやけていていてなかなか見えてこない。そういうところにノイマン級の天才が現れることを望む。でもできたらその天才は兵器開発には関わらないで欲しい。いろいろな意味で。
日経サイエンス 2009-10 ― 2009-09-13 22:25
副題 見えた!量子の奇妙な世界 存在確率マイナス1
発行 日経サイエンス社 2009-10-01 通巻460号
価格 1,400
ISSN 0197-009X
久々のヒット!
「存在確率マイナス1」のアハラノフの解釈の解説(P.28)では、量子ゆらぎが多世界を生んで行くのではなく、宇宙の最終状態から現在の状態が「選択される」と説明される。
人間は熱力学的な時間しか感じられないけれど、宇宙には「絶対的な」時間が存在すると言い換えたら言い過ぎだろうか?
明日からの生き方が変わるわけではないけれど、何か量子論のいまいち霧がかかった雰囲気に光が差し掛けているような感じ。
他の内容は
「ガソリンを雑草から作る」
「火星の歩き方」
「皮膚がくっきり恐竜のミイラ化石」(今度幕張行かなきゃ!)
と、興味深いものばかり
発行 日経サイエンス社 2009-10-01 通巻460号
価格 1,400
ISSN 0197-009X
久々のヒット!
「存在確率マイナス1」のアハラノフの解釈の解説(P.28)では、量子ゆらぎが多世界を生んで行くのではなく、宇宙の最終状態から現在の状態が「選択される」と説明される。
人間は熱力学的な時間しか感じられないけれど、宇宙には「絶対的な」時間が存在すると言い換えたら言い過ぎだろうか?
明日からの生き方が変わるわけではないけれど、何か量子論のいまいち霧がかかった雰囲気に光が差し掛けているような感じ。
他の内容は
「ガソリンを雑草から作る」
「火星の歩き方」
「皮膚がくっきり恐竜のミイラ化石」(今度幕張行かなきゃ!)
と、興味深いものばかり
数学ガール 下 ― 2009-08-10 01:53
副題 聞かせてよ君の答えを
著者 結城浩(原作) 日坂水柯(作画)
発行 メディアファクトリー 2009-07-31 1版1刷
価格 590+税
ISBN978-4-8401-2586-4
フィボナッチ数列の一般項を求める話題が出てくる。
ruby 表記だと以下のようになると思う。
def fb(n)
r5 = 5 ** 0.5
return (1/r5) * ((((1 + r5)/2) ** n) - (((1 - r5)/2) ** n))
end
離散的な数列と思われていたものを表すのに無理数が出てくるなんて!
それはともかく、原作も読んでいたので当初はミルカさんのイメージが違って少々とまどいました。でも慣れるとコミックのがミルカさんのイメージになって来てしまうのが不思議。
もし実写化するならミルカさんは多部未華子さんでお願いします。
著者 結城浩(原作) 日坂水柯(作画)
発行 メディアファクトリー 2009-07-31 1版1刷
価格 590+税
ISBN978-4-8401-2586-4
フィボナッチ数列の一般項を求める話題が出てくる。
ruby 表記だと以下のようになると思う。
def fb(n)
r5 = 5 ** 0.5
return (1/r5) * ((((1 + r5)/2) ** n) - (((1 - r5)/2) ** n))
end
離散的な数列と思われていたものを表すのに無理数が出てくるなんて!
それはともかく、原作も読んでいたので当初はミルカさんのイメージが違って少々とまどいました。でも慣れるとコミックのがミルカさんのイメージになって来てしまうのが不思議。
もし実写化するならミルカさんは多部未華子さんでお願いします。
マンガでわかる微積分 ― 2009-08-02 11:44
著者 小島寛之 十神真(作画) ビーコム(制作)
発行 オーム社 2008-07-10 1版4刷
価格 1,900+税
ISBN4-274-06632-0
rp(lambda{|a, b| a ** b}, x, n)) の関数の性質を追うべく、微積分を思い出すために買いました。しかし、rp関数に対しては性質を調べるための有効な公式が見つかりませんでした(もう少しちゃんと読み直せば何かあるかも)。
本の内容としては微積にしては珍しく、物理ネタを前面に出すのではなく、経済問題を中心に扱っていました。この手の本は数式に疲れてきたらマンガを追っていればいいので楽しいです。やっぱハッピーエンドでないとね。
rp関数は解析的にはうまくとけなかったのですが、Octave を使いグラフ化すると面白いことがわかりました。rp関数の逆関数と思われた、y = x ** (1/x) を x/y 逆転してプロットし、さらに n が偶数回の rp関数と n が奇数回の rp関数を重ねてプロットすると、奇妙にも (1 / E) ** E より下の領域で rp関数が一筋縄ではいかなくなります(二筋に分かれます)。逆関数はなめらかなのに。つまり rp関数が普通に収束する値を持つ関数でいられるのは (1 / E) ** E と E ** (1 / E) の間ってことですか。冪が繰り返されるという操作がどうしても離散的な性質を内在し、なめらかでいられる範囲を限定しているんでしょうか。
(以上、Ruby表記)
Octave で表現すると以下のようになります。
% 偶数回の rp関数
function y = rpx0(x)
n = 1000;
y = x;
while (n > 0)
y = power(x, y);
n--;
end
end
% 奇数回の rp関数
function y = rpx1(x)
n = 1001;
y = x;
while (n > 0)
y = power(x, y);
n--;
end
end
% rp関数の逆関数と思われるもの
function y = rpy(x)
y = power(x, 1 ./ x);
end
x = 0:0.01:4;
y = rpy(x);
hold off;
plot(y, x, 'b');
hold on;
x = 0:0.01:2;
y = rpx0(x);
plot(x, y, 'r');
y = rpx1(x);
plot(x, y, 'r');
上記ソース
http://www.taifu.jp/svn/mole/trunk/math/rpx.m
結果グラフ
http://www.taifu.jp/svn/mole/trunk/math/rpx.png
発行 オーム社 2008-07-10 1版4刷
価格 1,900+税
ISBN4-274-06632-0
rp(lambda{|a, b| a ** b}, x, n)) の関数の性質を追うべく、微積分を思い出すために買いました。しかし、rp関数に対しては性質を調べるための有効な公式が見つかりませんでした(もう少しちゃんと読み直せば何かあるかも)。
本の内容としては微積にしては珍しく、物理ネタを前面に出すのではなく、経済問題を中心に扱っていました。この手の本は数式に疲れてきたらマンガを追っていればいいので楽しいです。やっぱハッピーエンドでないとね。
rp関数は解析的にはうまくとけなかったのですが、Octave を使いグラフ化すると面白いことがわかりました。rp関数の逆関数と思われた、y = x ** (1/x) を x/y 逆転してプロットし、さらに n が偶数回の rp関数と n が奇数回の rp関数を重ねてプロットすると、奇妙にも (1 / E) ** E より下の領域で rp関数が一筋縄ではいかなくなります(二筋に分かれます)。逆関数はなめらかなのに。つまり rp関数が普通に収束する値を持つ関数でいられるのは (1 / E) ** E と E ** (1 / E) の間ってことですか。冪が繰り返されるという操作がどうしても離散的な性質を内在し、なめらかでいられる範囲を限定しているんでしょうか。
(以上、Ruby表記)
Octave で表現すると以下のようになります。
% 偶数回の rp関数
function y = rpx0(x)
n = 1000;
y = x;
while (n > 0)
y = power(x, y);
n--;
end
end
% 奇数回の rp関数
function y = rpx1(x)
n = 1001;
y = x;
while (n > 0)
y = power(x, y);
n--;
end
end
% rp関数の逆関数と思われるもの
function y = rpy(x)
y = power(x, 1 ./ x);
end
x = 0:0.01:4;
y = rpy(x);
hold off;
plot(y, x, 'b');
hold on;
x = 0:0.01:2;
y = rpx0(x);
plot(x, y, 'r');
y = rpx1(x);
plot(x, y, 'r');
上記ソース
http://www.taifu.jp/svn/mole/trunk/math/rpx.m
結果グラフ
http://www.taifu.jp/svn/mole/trunk/math/rpx.png

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